パリ、ロンドン、ウィーン、世界各地を席巻したユンディのベートーヴェン、
待望の札幌公演開催決定!
ユンディ・リ ピアノ・リサイタル
タイトル | ユンディ・リ ピアノ・リサイタル |
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日 時 | 2014年11月11日(火) 7:00pm開演(6:30pm開場) |
会 場 | 札幌コンサートホール Kitara大ホール |
料 金 |
S ¥10,000 (会員¥9,500) A ¥8,000 (会員¥7,500) ※車椅子席 ¥4,000 (オフィス・ワンで取り扱い) |
曲 目 |
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リンク |
2012年来日中止の際ユンディ・リから寄せられたメッセージ |
コード | [Pコード] 235-211 [Lコード] 19466 |
「ブーニン以来15年ぶりの」 「同コンクール史上、最年少の」 「中国人初の」 「ピアノの貴公子!」・・・話題沸騰となったショパン・コンクール優勝から14年の歳月が流れ、ユンディ・リも今年32歳になります。
オフィス・ワン提供公演では、これまでオーケストラのソリストとして2度来札しております。
2007年9月にマゼール指揮トスカニーニ・フィルとの共演でプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番を熱演、アンコールに応えて、「献呈(シューマン/リスト)」の素晴らしい演奏も聴かせてくれました。当時まだ20代前半のユンディに同行したご両親が客席片隅から熱烈な拍手を送っていたのが微笑ましく印象的でした。
又、2009年12月には、ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団との共演で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏、満場のお客様から熱い拍手を浴びました。
その後も度々札幌でのリサイタルが開催され多くのファンを魅了してきましたが、2012年、日中関係の悪化により、中国政府が来日を許可せず、札幌公演(他社主催)も残念ながら中止となりました。
これまで、ユンディ・リといえば、繊細で詩的なショパン演奏者として知られてきましたが、ここ数年、さらなる高みを目指し、強靭さとスケール感を身につけ、パワーみなぎる充実の時を迎えております。そして「ベートーヴェン」に集中的に取り組み、2012年に3大ソナタ、今年ベルリン・フィルとの共演による「皇帝」の録音を終え、ヨーロッパ・ツアーでも高い評価を得ました。
来日中止以来はじめて、昨年暮れに急遽東京でのみ開催されたリサイタルと同じプログラム「ショパン+ベートーヴェン3大ソナタ」が今回札幌公演で実現いたします。是非お聴き逃しなく。
「音楽の友」6月号巻頭インタビューで、ユンディが、ベートーヴェンについて語りました。
以下抜粋をご紹介いたします。
- ★歳とともにベートーヴェンの重要性と奥深さが解かるようになってきました。そうなってからは、とり憑かれたように取り組んでいます。ベートーヴェンの頭の中は、一体どうなっているのでしょうね。天才というか、もう奇跡に近いです。ピアノ・ソナタの全32曲、全ての曲の個性が全く違うなんて、まさに奇跡ですよ。初期のソナタには古典派の色合いがありますが、徐々にスタイルが変化していき、後期のソナタでは構成の自由さとともに、その内容が物凄く豊かです。そして技術的にも非常に難しい。
- ★選ぶのは難しいですが、今は特に《熱情(第23番)》と《月光(第14番)》が好きです。これまでロマン派の作品を多く弾いてきましたが、《熱情》と《月光》にはロマン派に通じるロマンティックなものを感じます。ですから「今の自分を投影できるのでは」と思っています。また《悲愴(第18番)》も含めてベートーヴェンのスタイルや精神を代表する作品だと思っています。
- ★「ショパンは僕自身だ」というほどの感覚があるんです。改めて掘り下げることがないくらい、非常に良く知っているような存在です。ところがベートーヴェンは、そもそもが捉えにくい。矛盾があり、変わりやすい天気のようで。でも、それは支離滅裂とは違って、本当に純粋な人なのだと思います。音楽を通して精神世界を表したけれど、一人間としては常に何かと闘っていた。例えば自己との闘い、風潮や体制との闘い。と同時に夢やロマンももっていた。ですから、ベートーヴェンの音楽の中にある強い対比部分は、彼の心の中の対立の表れではないでしょうか。
彼は複雑な人間ですが、持ち続けていた燃えたぎるようなパッションは底なしです。魅力的な食べ物と同じで、食べれば食べるほど美味しいとわかる。そしてその奥深さをもっと知りたくなるんです。ベートーヴェンの音楽は、もう哲学の領域ですよ。
ユンディ・リ YUNDI(李雲迪)
重慶生まれのユンディは、7歳でピアノを習い始めた。深圳芸術学校、ハノーファー音楽芸術大学で学んだ。
18歳の時に、ワルシャワで開催されたショパン国際コンクールで、コンクール史上初の中国人並びに最年少の優勝者となり、瞬く間に世界の舞台に踊り出た。以来彼はショパン音楽の代表的な演奏者とみなされている。ポーランド文化に対する貢献を認められ、2010年ポーランド政府より文化功労ゴールドメダル「グロリア・アルティス」を授与された。
ユンディは定期的にリサイタル・ツアーを行っており、カーネギー・ホール(ニューヨーク)、ロイヤル・フェスティバル・ホール(ロンドン)、フィルハーモニー・ベルリン、フランクフルトのアルテ・オペラ、ヘラクレスザール(ミュンヘン)、ライプツィヒのゲヴァントハウス、サルプレイエル(パリ)、モスクワ・インターナショナル・ハウス・オブ・ミュージック、マリインスキー・コンサートホール(サンクトペテルブルク)、国立舞台芸術センター(北京)、ソウル・アーツ・センター、サントリー・ホール(東京)、等の著名なホールで演奏している。これまでの共演したオーケストラと指揮者には、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と小澤征爾、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とリッカルド・シャイー、マーラー室内管弦楽団とダニエル・ハーディング、ロッテルダム・フィルハーモニーとヤニック・ネゼ=セガン、フィルハーモニア管弦楽団とアンドリュー・デイヴィス、マリインスキー管弦楽団とワレリー・ゲルギエフ、イスラエル・フィルハーモニーとグスタボ・ドゥダメル等が含まれる。また、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ナショナル交響楽団(ワシントン)、フィラデルフィア管弦楽団、トロント交響楽団、NHK交響楽団とも共演している。
生まれ故郷の中国ではユンディの名は広く知られており、膨大な数の信奉者がいる。2013-2014シーズンの初めには、国内の35都市を巡るツアーを行い、地方の都市のみならず、さらに小さな町にもクラシック音楽を届けた。コンサート活動に加え、ユンディは人道活動にも情熱を注いでいる。教育の場でのクラシック音楽の普及に同等に打ち込むユンディは、中国における音楽教育のパイオニアのひとりであり、彼の成功物語はピアノを習う数百万人の子供達を触発している。また、王立音楽大学、ケンブリッジ大学、北京の精華大学でマスタークラスを行っている。2012年、四川音楽院の教授陣最年少メンバーとしてピアノ学部の副学部長並びに教授に就任した。
ユンディの多数にのぼるディスクは、ドイツ・グラモフォンとEMIクラシックから出ている。2007年、中国人ピアニストとして初めて小澤征爾指揮ベルリン・フィルとライブ収録を行った。ドイツ・グラモフォンのこのディスクは絶賛され、グラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」に選ばれた。EMIクラシックではショパンのノクターン全集、「北京ライブ」、中国人作曲家が書いたピアノ曲を収録した「レッド・ピアノ」を収録している。最新のCDは、2014年の春にリリースされるベートーヴェンの協奏曲5番とシューマンの幻想曲である。